株式会社 渡邊商店

KC寺 未完成の美学(満つれば欠くる世の習い)

御世話になっておりました清水区にある海長寺さんの工事が静岡市清水区楠新田の株式会社 S工業社様を通しまして完了いたしました。現場の担当の監督さん、板金工事の職長さん 大変御世話になりました。ありがとうございました。特に現場監督さんには、リスクアセスメントの含んだKYや安全面で大変、気を使って頂き、休業4日以上の労働災害をゼロに目指している弊社としても、大変心強く、作業が潤滑に進み

ました。ありがとうございました。

さて元請の株式会社 S工業社さんより通してS寺の住職様から、『工事を完成させないでほしい』とのお願いがあり、一瞬?と思いましたが、時間ががたつれて住職さんが仰った事は、京都のお寺や日光東照宮にもある、未完成の美学の事ではないのかときずきました。

未完成の美学とは、物体は完成するとそこから同時に崩壊が始まる、そこであえて未完成で置いておく、つまり、完成した瞬間から崩壊のプロセスが始まり、これを避けるためには、「完成しなければよい」と考え、 建築物に未完の部分を残すということがかなり昔から行われていました。これは思想なのですが、近年の物理学や、素粒子論での話でも確かに、完成してから1秒もすれば物体は崩壊してしまいます。 宇宙と建築、何かつながってるのでしょか・・・

例として日光東照宮魔除けの逆柱(陽明門)や 浄土宗 総本山である京都の知恩院は屋根の大棟に瓦が2枚残されています。それは、満つれば欠くる世の習い、この世はすべて無常であり、完成すればあとは壊れていくばかり。といった教えから来ているのではないかと思います。


そこでSC寺では板金職人さんが隅棟の上に板金を特殊加工し未完成部分をあえて作っていると聞いております。弊社の瓦工事では特に未完の部分を、といったオフォーはありませんでしたが、今回伝統建築を手掛けたS工業社の現場監督さんの適切な判断によって、見事板金工事において未完の部分がつくりあげられました。写真は後日アップしたいと思います。

海長寺さんに行ったら是非気にして屋根をご覧になってくださいね、

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