姫路城大天守保存修理事業についての情報(姫路市)

姫路城が昭和の大修理以来の大修理がはじまるそうです。路城は法隆寺とともに1993年12月11日、ユネ

スコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産リストにその名が登録されました。世界150余か国・550以上の文化遺産・自然遺産とともに、世界に広くその素晴らしさが伝えられ、かけがえのない「人類の宝」となりました。そして2001年には、国宝指定70周年、築城400周年を迎えました。

■平成21年度から姫路城大天守保存修理に着手(姫路市ホームページより)

姫路市では、平成21年度から姫路城大天守の保存修理工事を開始します。

これは、昭和39年に完了した解体復元工事から45年が過ぎ、白漆喰壁をはじめ上層部の軒やひさしに傷みや汚れが激しくなってきたため、本格的な修理を行うものです。

国宝であり世界文化遺産である大天守の保存修理工事は、長期にわたる大規模なものにります。そこで、学識経験者などを中心とする姫路城大天守保存修理検討会(会長・多淵敏樹神戸大学名誉教授)で工事の方針や工事期間中の見学者への対応などについて検討してきました。

工事は壁の修復が中心

基本方針

世界遺産であり、国宝である姫路城大天守の外壁および屋根瓦の補修と耐震性能評価に基づく構造補強などの保存修理工事を実施します。

世界遺産の大規模な改修工事ということから、現場は原則公開とし、文化財の保護、保存修理に対する啓発やPRを行うとともに、世界遺産姫路城の価値を広くアピールします。

工事期間中は、大天守を完全に覆う形で素屋根をかけ、作業を行います。

工事用の資材や機材などは、大天守東の美術館側から搬入。腹切り丸東側から資材搬入用の足場を設置して、備前丸まで直接運び入れます。

■実施主体     姫路市(管理団体:文化財保

護法第34条の2)

概算事業費    約28億円

工事の内容    壁面修理   下層部(1~3        層)   表面の漆喰の修復

上層部(4・5層)  下地から修理

軒先、破風、懸魚等は上塗り修理または下地から修理

屋根修理   全面葺き替え(瓦は再利用)

瓦留め(釘または銅線による補強)

目地漆喰の全面修復

構造補強   耐震性能の向上のため、建物内部の構造補強(床組の補強ほか)

4・5・6階部分対象

仮設工事   素屋根方式とする

内部に工事作業用スペースと公開見学用スペースを確保

見学者用のエレベーターを設置

資材搬入   原則資材および機材等は、東部の美術館側(喜斎門周辺)から搬入する

大天守を覆う素屋根については、内部に見学者用のスペースとエレベーターを設置して、修理工事の様子や大天守上層部の外観を、間近に見てもらえるようにするそうです。

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